現在、展覧会で目にする映像作品、仕切られた暗い部屋で、一面〜数面のスクリーンにプロジェクションする形式で展示されるヴィデオアートは、大体3つに分類できる。1つは、ヴィデオで撮影した「映画」と言うべきもの。カットと再生速度の編集によって、あるかなきかのナラティヴが、多くの場合、多面スクリーン上で展開する(アイザック・ジュリアン、フィオナ・タンなど)。2つ目は、映画・映像一般について、あるいは視覚についての考察自体を中味とするメタ映像(ビル・ヴィオラ、ダグラス・ゴードンなど)である。スローモーション、早送り、逆再生、固定静止画といった知覚の条件を変容させるテクニックがよく見られる。そして3番目には、ヴィデオで撮った映画でもなく、映像と視覚を巡るコンセプチュアルアートでもないヴィデオアート、未知で未開のアートとしてのヴィデオアートが残る。その本性は、映像である以上は撮影された(特定の時と場所をもつ)世界の痕跡であるが、同時に、時間を編集する芸術とし
「映画」(ナラティブ) メタ映像 映画・音楽(リズム)
